英検に潜む大きな落とし穴

英検は素晴らしいモチベーター

今日の日本で最も人気のある英語資格の一つに英検があります。小学生から意識している生徒も多いですし、中には幼稚園時から児童英検等にトライしている子もいるほどです。

英検は本来見えづらい英語の実力を数値化できるという意味で、多くの生徒たちのモチベーションとなっています。これは素晴らしいことだと思います。

 

2種類のモチベーション

英検が生み出すモチベーションには大きく分けて2つあります。この2つをしっかり見極めて進まないと、英検の落とし穴に落ちることになります。

英検の落とし穴に落ちると、その結果に失望するだけではなく、英語自体が大嫌いになるというケースもあり得ます。

 

1つ目のモチベーション

1つ目のモチベーションは英語への探求心です。英検を通して様々な内容の英語に触れることで、英語そのものに対する興味がわく状態です。

英語そのものに対する興味とは、英語の音、文法、世界観等さまざまです。生徒によって好みのバランスは分かれますが、良い意味で英語の魅力を感じられている状態です。

 

2つ目のモチベーション

2つ目のモチベーションは「ほめて欲しい」「すごいと認めて欲しい」という承認欲求です。英語そのものを楽しむというよりは、英検がほめてもらうための道具の一つとなってしまう状態です。

 

ある中学生の例

以前私のスクールにこんな生徒がやってきました。中2で既に英検3級を持っているなかなか優秀な生徒でした。ところが実際に会ってみると、英語が嫌いになってしまったと言うのです。

 

実力とのアンバランス

私が「どうしたの?」と聞くと、実際の英語の実力とのギャップに失望したため、もう英語を学ぶ気がおきないというのです。よくよく話を聞くと、彼女の学校の英語のテストは平均点以下で、実際の理解度も低い状態でした。

 

原因は英検の合格点に

この原因が潜む場所、それは英検の合格点です。英検3~5級の合格点は60点前後に設定されています。理解度が60%程度でも合格できてしまいます。

5級に受かった生徒は、本当の英語の実力はさておき4級、3級と受けてしまいます。そして実力がなくても、英検対策さえしてしまえば受かってしまうというケースが多くあるというのが現状なのです。

 

英検が承認欲求の道具に

このように英検の合格点の低さは生徒本人の実力は置き去りにし、「ほめて欲しい」「すごいと認めて欲しい」という欲求を満たすための道具となってしまうことが少なくありません。

そして一時的な承認欲求の先には落とし穴が待っていることが多くあります。順調に合格を続け、「自分てすごいかも。英語って楽しいかも。」と浮かれているある日、「そんなことないよ。」と突きつけられるのです。

 

実力と向き合いコツコツと

以上のことからも、英検という資格は使い方が非常に大切です。

英語の世界への入り口として使うことができれば素晴らしいのですが、ただただ承認欲求を満たすための道具と化してしまった場合、その後には「挫折」という大きな落とし穴が待ち受けているのです。